こんにちは、仙台のメンタルトレーナー&心理カウンセラーの吉田です。
企業や自治体様の研修講師をしていると、
「この人は仕事ができるんだろうな」とか、
「この人は上司や部下から慕われているんだろうな」というのが、
ちょっとした瞬間にわかるようになります。
私の場合、心理学を学んでいるので
そういったことに人一倍敏感だという事もありますが、
案外、「本能的」「無意識的」に感じるものです。
これを読んでいるあなたも、
きっと「人を見抜く瞬間」を感じる時があると思います。
ただ、この「人を見抜く瞬間」を感じる多く場合は、
『自分の価値観や信念と同じ(違う)だから』とか
『なんとなく話しが合う(合わない)から』という理由が多いようです。
ですが、そもそも「価値観」や「信念」に良いも悪いも無いワケです。
あくまでも
「その人が大切だと思っている」
「その人が正しいと思っている」
それが価値観だったり信念ですからね。
ですから、
「価値観が合う、合わない」
「信念が合う、合わない」という理由だけで、
仕事が出来そうとか部下から嫌われているとかを判断するのは、
少し乱暴過ぎるようです。
また、「なんとなく話しが合う」と言うのも、
その人が使っている感覚チャンネル(五感)が、
たまたま自分と合致したとか合致しなかったというだけのことかも知れません。
※感覚チャンネルについては、こちらの記事も参考にしてみて下さい。
そこで今回は、そうした「その人固有の特異性」に影響されない、
純粋にビジネスに対する姿勢や行動面から見た、
「この人と仕事がしたいと思える人に共通する8つの特徴」について書いてみます。
1、気持ちのいい挨拶をする
これは今さら言う迄もありませんね。
「この人と仕事がしたいと思える人」は、
「いつでも、どこでも、誰にでも」ビジネスパーソンとして、
親しみやすく丁寧な挨拶を欠かしません。
さらに言うなら、
「戦略を立てて挨拶している人」とも言えるでしょう。
ここで言う戦略とは、
いつ、誰と、何分くらい、どんな話しをしたのか? 誕生日はいつか?
などについて、記録するなどしていることを指してます。
計算高いと思うかも知れませんが、
「この人と仕事がしたい!」と思わせる人って、
そういう表面には見えないような細部にも美学とかポリシーを持って行動しています。
2、時間を大切なギフトと考えている
こちらも「この人と仕事がしたいと思える人」の大きな特徴の一つです。
・内輪の約束でも5分前到着
・残業ありきで仕事を組み立てない
・時間配分を十分考慮してから会議やミーティングをセッティングする
・期限の管理に厳しい
etc…
ビジネスパーソンとしては、ある意味当たり前のことなのですが、
案外、ルーズになってしまう部分です。
無駄な会議やミーティング、打ち合わせは、
「相手の貴重な時間を奪う」だけです。
ですが、「会議に参加してよかった」と思えるようなセッティングが出来たなら、
それは「奪う」のではなくて「ギフト」になります。
3、目的意識が強い
仕事の話しをしていると、必ず『背景』とか『目的』、
『目指す方向(ビジョン)』の話しをする人がいます。
一方、「目の前の作業」の話しから発展しない人もいます。
・何のために?
・誰のために?
・何を目指して?
etc…
こうしたことを、自分の言葉でしっかりと語れる人。
そういう人と話していると、「この人と仕事がしたい」と思います。
なぜなら、しっかりとした『自分の仕事軸』を持っているからです。
『軸』がないと、他責にしたり、逃げ腰になったり、
安心して一緒に仕事を進めて行こうと思えません。
特にポイントは、
「自分の言葉で」「自分の業務に関連させて」背景や目的を語れるという点ですね。
4、自分の価値観や信念を相手に押し付けない
「◯◯するべきです」
「◯◯が正しいです」
「◯◯は無駄です」
会議やミーティングで議論が白熱してくると、
こういった「断定的な口調」が飛び交います。
自身の熱い想いを語ろうとすれば、
おのずとこうした「断定口調」になる気持ちはわかります。
この時、「事実」や「データ」など
客観的な数値に裏打ちされたものならいいのですが、
なかには「自分の価値観」「自分の信念」だけで語っているケースもあります。
カリスマ的なリーダーシップが求められる特殊な場面であれば
それは必要なことかも知れません。
ですが、そうではない場面で、
「価値観」や「信念」だけで断定されると、
周囲とのコミュニケーションは断絶します。
なぜなら、「価値観」や「信念」は、
その人固有のものであり、それにいくら意見しても、
そうそう変わるものではないということを誰もが経験上知っているからです。
かと言って、数字オンリーで議論を進められても、
今度は感情的に納得出来なかったりするのも人情というものです。
「この人と仕事がしてみたい」と思える人って、
このバランスが絶妙なんです。
自分の価値観や信念を持ちながらも、
それを他者に無理に押し付けることもなく、
客観的な数字もおさえながら、
静かに且つ熱く持論を展開できるのです。
5、議論を整理するのが上手
いわゆる「ファシリテーション力」とか
「グループコーチング力」と呼ばれるものです。
これが長けている人を見ると、
自然に「この人と仕事したら楽しそうだな」と思えます。
要所要所で、
・目的に立ち返る・目指すゴールを確認する
・混乱した情報をカテゴリーで分ける
・優先順位付けのマトリックスを提示する
etc…
こうしたことをしてくれると、
会議やミーティングがとても活発化して生産性がググッと向上します。
そして自然と「メンバーのベクトルが統一される」という事が起きるのです。
6、責任の所在を明確にする
ビジネス会話をしている中で、常に見え隠れするのが「責任の所在」です。
「◯◯らしい」
「◯◯だと思うのですが」
「◯◯した方がいいような気がします」
「◯◯という意見も聞いています」
「他の皆さんもそうだと思うのですが、、、」
「◯◯の情報によれば、◯◯とのことです」
こんな風に主語を言わなかったり、
語尾に「他責」の匂いを感じる発言ばかりする人っていますよね。
いくら力強い声のトーンで自信満々そうに話していても、
実は語尾が「逃げている」人っていますよね。
発言や行動に責任を持つ「覚悟」が出来ている人は主語や語尾を濁しません。
また、情報ソースや引用元も明らかにします。
こういった発言を聞くと「この人となら安心して仕事ができそうだ」と思います。
7、付加価値をいつも考える
「こういったことが出来たらもっと良くなると思うのですが?」
この人と仕事がしたいと思える人は、
常に「痒い所に手が届く付加価値」を考えて提案します。
と言うのも、
フォーカスしている先が、常に「相手の幸せ」「相手への貢献」に向いているからです。
こういう思考の方は「時給」ではなく、
「どれだけ相手に貢献出来たのか?」に対する報酬を希望します。
それを等式で表すと、
時間給 = 従業員マインド = 会社依存
貢献給 = 経営者マインド = 社内自立
こんな区分けが出来ます。
8、潔くわびる
「この度は大変申し訳ありませんでした」
「これは自分の指示が間違っていました」
何かトラブルやミスが発生した時、
「自己保身に走る人」と「潔くわびる人」がいます。
自己保身に走る人は、トラブルやミスが起きた原因をダラダラと話します。
起きた原因をいまさらダラダラ話しても時間の無駄です。
それよりも、
「次どうすれば起きないのか?」「次どうすれば成功するのか?」
それが大切です。
潔くわびる人は、
わびた後に「今回のトラブルの原因は◯◯なので、次回は◯◯していきます」と、
次回の行動もワンセットで説明します。
発生原因に対する自己認識や、改善行動にも確固たる自信を持っています。
こうした報告を受けた上司としては、
「それで根本原因が解決するのか?」を確認するだけで話しが済みます。
いかがでしょうか?
実際に百名以上に研修を通してヒアリングした内容をまとめているので、
かなりグサッとくる部分もあるかも知れません。
ですが、この8つの中のどれかひとつでも徹底することができたら、
ライバルに頭一つ以上の格差を付ける事ができます。
ぜひ、参考にして下さい。