こんにちは。仙台のメンタルトレーナー吉田です。
「あの人のせいで仕事が全く進まない」
「あの人のせいでいつも余計なトラブルに巻き込まれる」
僕は会社員時代、こんな感じでいつも自分の周囲に対して「文句」ばかり言ってました。
他にも、
・業績が上がらないのは「市場環境」のせい。
・指導しても成長しないのは「部下の能力」のせい。
・毎日、忙しいのは、どんどん仕事を降ろしてくる「上司」のせい。
こんな具合です。
今思えば、当時の自分がとても恥ずかしいです。
が、その当時は誰かに文句を言うことは自分のストレス発散になると思っていたし、
ましてや文句を言うことが、「自己責任を放棄すること」
「自分を常に被害者のポジションに居続けさせること」
「問題をより複雑にすること」になるとは分かっていなかったのです。
どういうことかと言うと、
誰かの文句を言えば言うほど、
実は自分自身に対する文句を言っているのと同じだということです。
今回は、自分の無価値感をどんどん強化してしまう
『文句』『愚痴』に関するマイナスの効用についてです。
『文句』『愚痴』という攻撃のエネルギー
さて、
そもそも『文句』を言うとはどういうことなのでしょうか?
それは「自分の思う通りにコトが運ばない」
「自分の思い通りにコントロール出来ない」と言った
自分の非力さや能力の無さを受け入れ対処するエネルギーを、
相手への攻撃エネルギーに変えて発散することです。
ですが、『文句』を言って相手を攻撃している時、
実は攻撃しているのはその文句の相手だけではないのです。
実は誰かに文句を言うということは、
自分自身にも文句を言っているのと同じことなんです。
『文句』『愚痴』は自分を責めているのと同じこと
「文句を言う前提」には、
その相手を自分の望む方向に導く(変える)ことができなかった・・・・。
つまり、相手に変容をもたらす影響力を与える事が出来なかったという
「自分自身の無力さ」を隠そうとする心理が働いているたりします。
自分のことを棚に上げて、相手に対して「文句」を言っているワケです。
これは、自分に自信がないから『文句』を言ってごまかしていると言い換えてもいいでしょう。
ですから、例えば
「あの人が私の思う通りにしっかりやってくれないから、私がこんなに大変なことになってしまったんだ!」
と『文句』を言うことは、
「自分に合わせて相手を変えることは出来ないし、相手に合わせて自分が変わる自信もない」
「自分にはそういった能力は無い」ということを宣言しているのと同じなワケです。
この背景には、ありのままの自分には価値が無いと思い込んでいる
「無価値感」とか「無能力感」「劣等感」が隠れていたりするようです。
また、無意識は第一人称として認識してしまう特性を持っています。
「全く、ヤル気の無い奴だ!」
「何回同じこと言ったらわかるんだ!」
このような愚痴や文句の相手は『自分自身』だと認識して受け取ってしまい、
いつのまにか「自己否定」が習慣化され、
自分には価値が無いといった『無価値観』を強化してしまうのです。
『文句』『愚痴』を手放す
前述した通り、相手への文句は実は自分自身を傷つけることと同じです。
言えば言うほど、自分の「無価値感」を強化していくだけだからです。
そこで、あなたの頭の中に、誰かに対する「文句」が出て来たら、
このような質問を自分自身に問いかけてみて下さい。
「その文句(愚痴)を生み出した本当の原因は何だろう?」
「その文句(愚痴)を持ち続けることで、自分にどんなメリットがあるだろうか?」
「その文句(愚痴)を持ち続けることで、自分にどんなデメリットがあるだろうか?」
「その文句(愚痴)を手放したら、自分にどんなメリットがあるだろうか?」
「その文句(愚痴)を手放したら、自分にどんなデメリットがあるだろうか?」
こんな具合です。
慣れてくるに従って、
「なんだ、相手に対して文句が言いたいというよりも、自分が寂しかったのね」とか
「自分がもっと認めてほしいだけなのね」ということに客観的に気づくことでしょう。
そして、
「まあ、そんなに怒ることでもないか〜」という感じで、
自分自身の心の動きを冷静に観察できるようになります。
冷静に観察ができた時点で、自分の愚痴っぽい感情を素直に受け入れることができます。
結局、愚痴や文句をいくら言ったところで、
何か行動を起こしていかないと現状に変化は生まれません。
もしも、現状に何らかの不満を抱えているなら、
「どのようにして現状から抜け出すか?」
「いまの自分に出来る最善の方法は何か?」
こうしたことを集中して考えて
どんどん行動に移していくことが大切です。
ほんの少しの変化で構いません。
その少しの変化が現状を確実に変えていきます。
そのためには、まずは自分が被害者というポジションでいることをやめ、
自分の気持ちに客観的に気づくようにしましょう。
※こちらの記事も参考にしてください
心のケア 責任感が強い人は要注意!その責任感は被害者意識では?
この記事が、あなたのビジネスや日常生活において、
何らかの気づきや学びに役立ったら嬉しいです。