こんにちは、メンタルトレーナーの吉田です。
あなたは、話しを”無茶ブリ”されて困ったという経験はありませんか?
例えば、会議で突然「◯◯さんは、この件についてはどうお考えですか?」とか、
「◯◯さん、では一言ご挨拶をお願いします」といった具合です。
こうした場面ってかなり緊張しますよね。
「なんか面白い話しをしなければ・・・」とか、
「含蓄のある格言でも言わなければ・・・」とか、
脳みそが高速回転する瞬間でもあります。
こんな時に、いつでも話せるように小ネタの引き出しを
沢山持っているといいのですが、
いくら小ネタを沢山持っていたとしても、
「どんなふうにこのネタと今までの話のつながりを作ればいいんだろう?」と、
頭が真っ白になってしまって、結局は何も引き出せないという経験がある方も
いるかもしれません。
ちなみに、僕自身も頭が真っ白になって、
支離滅裂な話しをしながらたっぷりと冷や汗をかいた経験が何度もあります。
☑️ 突然、スピーチを求められる
☑️ 突然、合否の決定に関わるような重要な意見を求められる
☑️ 突然、経験したことのない事例について質問される
etc…
こうした時の『たった一言』が、
ビジネスの結果や評価に影響を与える事ってとても多いですよね。
会社員時代の私は、
「吉田さんは、どう思うのかね?」
「吉田さん、では一言お願いします」
こうした無茶振りに、とても恐怖感を持っていた時期がありました。
しかし、これからご紹介するテンプレートと簡単なトレーニングの習慣で、
大抵の無茶振りでも会話や意見に詰まる事が無く話しができるようになりました。
あなたも、その方法を使ってみたいとは思いませんか?
脳の引き出しを増やしておく
まずは「小ネタ」を沢山ストックしておくことが大切です。
はじめにお伝えした通り、そもそも情報が無い事には何の話しも出来ないのです。
ですから、まずは情報(小ネタ)のストックからですね。
そして、小ネタをストックする際に、おさえておくといい大切なポイントがあります。
それは、
相手にとって役立つ情報であること
です。
例えば、
- ✅ 相手が知らない情報(新しいお店、ドラマ、映画、食べ物、競合他社情報など)
- ✅ 相手の快楽を刺激する情報(楽しいこと、面白そうなこと、ワクワクするようなことなど)
- ✅ 相手の苦痛を和らげる情報(簡単に◯◯できる方法、簡単、手軽にというところがポイントです)
- ✅ 空気が和む情報(下品ではないユーモア、笑い話、心温まる話しなど)
- ✅ 自分の失敗談(成功談もいいのですが、失敗談の方が盛り上がります)
こういった事について、人は話しを聞くのが大好きです。
ですから、普段、テレビを観たりネットサーフィンをする際には、
「新しいこと」「快楽」「苦痛」「なごみ」「失敗」
これらのキーワードをいつも頭の片隅で意識しておくといいでしょう。
そして、何かのネタを見つけたら手帳に書くとか、
携帯のメモ帳に記録するとか、
とにかくストックをする習慣を身につけましょう。
無茶ぶりスピーチを成功させる2つのテンプレート
これからご紹介する3つのテンプレートは、
無茶ぶりの場合だけに使える物ではありません。
10分、20分、30分、あるいは1時間以上のスピーチでも存分に、
威力を発揮するものです。
では、さっそく具体的に入っていきましょう。
PREP法
PREP法とはスピーチを4つに分割して伝える方法です。
Point、Reason、Example、Pointの頭文字と取ったもので、プレップ法と呼びます。
Point : 結論、要点、意見
Reason : 結論を導き出した理由や根拠
Example : 具体的な事例
Point : 締めくくり、まとめ
では、具体例で見てみましょう。
Point : 私は今回の件についてA案に賛成です。
Reason : なぜなら、B案、C案とも現状の延長線であり、何も変わらないからです。
Example : 例えば、A案を採用した場合、B案の◯◯という欠点も補えますし、C案の△△というメリットも享受できます。
Point : 以上のことから、私はA案に賛成です。
とてもシンプルな構造ですね。
かつ、話しに筋が通っているように聞こえるので、
説得感が生まれます。
では、このPREP法のテンプレートを使って、
PREP法のメリットを書いてみます。
私は、このPREP法をまずは最初におさえておくことをお勧めします。
なぜなら、Example(事例)の内容を変えるだけで、スピーチ全体の構造を変える事無く、どんなスピーチにでも対応ができる汎用性の高いものだからです。
例えば、Example(事例)の部分に、自分の経験談を持ってくることで、相手から共感を得たい時に有効なスピーチにすることが出来たり、あるいは、競合他社やマーケティングのデータを持ってくることで、説得感のあるプレゼンテーション用のスピーチにすることができるからです。
ですから、私はまずはこの場面を選ばずに活用出来るPREP法をおさえておくことをお勧めします。
「意見(結論)を言ってから、その理由を述べる」というのが、
忙しいビジネス世界ではセオリーなのですが、
意見だけでは説得感がありませんし、
最初から理由ばかり述べられても、
その理由を何のために言っているのかがわからないので
聞いている相手は混乱します。
「結論」⇒「理由、根拠」⇒「それを裏付けする事例」⇒「まとめ」
この4つのフレームで発言やスピーチを整理してみましょう。
ホール・パート法
ホール・パート法とは、
Whole(全体・概要)を説明して、
次にPart(部分・根拠・詳細説明・事例)を説明し、
最後にWhole(結論)の順番でスピーチやプレゼンをする方法です。
こちらもビジネスではよく使われる方法です。
Whole : 私はA案に賛成です。その理由は3つあります。1つ目は、、、。2つ目に、、、。3つ目に、、、。では、1つ目の、、、から説明します。
Part : まず1つ目の、、、についてですが、、、。(このPartの部分に、前述したPREP法のフレームが入ります)
Whole : 以上、私がA案に賛成する理由としては3つ、1つ目に、、、。2つ目に、、、。3つ目に、、、でした。
大枠としては3部構成のとてもシンプルなものです。
「理由は3つあります」という具合に、最初に言いたいことの「数」を明言することで、
相手は安心して3つの話しに集中することができます。
そして、もしあなたが話し手として、
何をどんな順番で話せばいいのか分からなかったとしても、
この「数を限定してしまう」ことで脳が3つの情報を
何とかして脳から引き出してくれるようになるのです。
これは、とても上手な脳への指示の出し方です。
では、先ほどと同じように、
このホール・パート法のテンプレートを使ってメリットを書いてみます。
ホール・パート法を使う事のメリットは3つあります。
1つ目は、話しの最初に伝えたい「数」と全体像を話すので、聞き手が話を整理しやすくなるということ。
2つ目は、3部構成なので、とっさの場面でも話し手が混乱せずに話しを組み立てやすいということ。
3つ目は、数を制限して最初に言い切ることで、話し手の脳が自然に情報を引き出してくれるということです。
では、1つ目から詳しくお話ししていきます。
次に、2つ目についてですが・・・。
そして、最後に3つ目は・・・・。
以上のことから、このホール・パート法は、とっさのスピーチにはとても有効に使えるテンプレートだと私は考えます。
情報を整理して引き出すための脳のトレーニング方法
普段から、情報を整理して引き出す脳のトレーニングをしておくことで、
とっさの場面で「真っ白」になったり、混乱したりすることを防ぐ事ができます。
トレーニング方法はいたって簡単です。
それは、なにか行動する際には、3つの理由を考えることです。
例えば、今日のランチで食べる物を決めたなら、頭の中でこう言ってみます。
「今日のランチを選んだ理由は3つあります。1つ目は、、、、。2つ目は、、、、。3つ目は、、、」
たったこれだけです。この自問自答を色々な場面で使ってみます。
✅ 朝起きた時⇒起きた理由は3つあります。1つ目は、、、
✅ 服を選んだ時⇒この服を選んだ理由は3つあります。1つ目は、、、
✅ 電車に乗った時⇒この電車に乗った理由は3つあります。1つ目は、、、
という具合です。
これなら、いつでも一人で頭の中だけで練習ができますよね。
慣れてくると、「この3つ目の理由を説明した背景には、2つの理由があります」と、
徐々に「入れ子状態」で会話を組み立てる事ができるようになります。
ゲーム感覚でトレーニングして見るといいと思います。
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