こんにちは、仙台のメンタルトレーナー&心理カウンセラーの吉田です。
もしもあなたが
「頼まれるとなぜかいつも断れない」
「人にNOと言うことに罪悪感のようなものを感じる」
「断ろうとしても相手に言い負かされてしまう」
「本当は嫌なのに、断らない人だと周囲から思われている」
こんな悩みを抱えているとしたら、
コミュニケーションスキルを活かす前の「心構え」の段階で
足踏みしているのかもしれません。
もちろん、責任感や使命感が強く、
完璧に自分でやらないと気が済まないという方もいると思います。
「主体的にやりたいからやっている」というのであれば、
今後も周りの期待に応えて成果をあげていけばいいと思います。
ですが、そうではなくて、
「本当は断りたいのに断れない」
「本当は他の人に頼みたいのに頼めない」
こうしたことで悩んでいる場合、
それは自分の人生を生きているという実感を持てず、
とても生き辛いはず。
そこで今回は「断れない自分から抜け出す方法」についてです。
なぜ、断りたいのに断れないのか?
ここで考えたいのが
断れないと判断するに至るプロセス(無意識のパターン)を探ること。
「何故かいつも断れない」というパターン化(習慣化)された反応のプロセスを調べ、
そのプロセスに介入することで変化させることが可能となるからです。
プロセスの中で鍵となるものは「断れないと思っている思い込み」です。
例えばこうしたことが挙げられると思います。
・断ると関係性が壊れると思い込んでいる
・断ると嫌われたり嫌がらせされると思い込んでいる
・断ることは期待を裏切ることだと思い込んでいる
・断ることは悪いことだと思っている
・期待に応えないと孤独になると思っている
・断らないことで ”相手に借し” を作れる(優位に立てる)と思い込んでいる
こんな具合です。
私たちは自分が信じている通りに世界を見て、信じている通りの世界を生きています。
私たちが無意識に当たり前と信じ込んでいることがビリーフです。
自分を勇気付けるビリーフではなくて、
思考や行動を制限するビリーフを持ってしまうと、
周りの世界を「制限の色眼鏡」で見てしまうので
どんどん生きづらさを生み出してしまいます。
とは言っても、
このビリーフは恐れ、孤独、恥、怒りなど感じたくない感情を避け、
愛や平安、安らぎ、豊かさなど得たい感情を得るために
無意識に身につけてきたものです。
つまり自分を守る防護壁となっている側面があります。
ですから、
ネガティブなビリーフを持ち続けていることの肯定的な意図(メリット)を知ること
はとても大切なことだと思っています。
手放したいビリーフの肯定的な意図を知る
「断りたいけど断れない状態から抜け出したい」
「早くはっきりとNOと言える自分になりたい」と、
いくら意識では思っていたとしても、
なぜか身体がそれとは逆の反応をしてしまうとき、
実は無意識が「断れないほうが自分に取ってメリットがある」と思っていたりするのです。
不思議ですね。
意識では気づいていない肯定的な意図に気づかないと、
いくら頑張って直そうとしてもうまくいかないことが多いです。
では、この隠れたメリット(肯定的意図)に気づき、
ネガティブなビリーフを手放す方法です。
手順としてはとてもシンプルで、
1)断らないことの肯定的な意図を明確にする
2)その肯定的な意図に気づき、手放したいビリーフを手放すことに同意する
3)手放したいビリーフを手放す
こんな具合です。
ここからは、断らない肯定的な意図(無意識にあるメリット)を明確にする方法についてお話します。
断れない自分の肯定的意図を明確にする方法
これは、自分の心の奥深い部分に問いかけをする必要があるので、
できれば、静かな心が落ち着く場所でやってみることをオススメします。
では、いきましょう。
やり方はとてもシンプルです。
自分自身にひたすら問いかけ、自分の中からでてくる答えを待つだけです。
具体的には、
「断らないことで、私が得ているメリットは何だろう?」
あるいは、
「断れないと思い込んでいる、本当の目的は何だろう?」
こんな具合です。
出てきた言葉を否定することなく、
素直に感謝しながら言葉に出すなり紙に書き出してみてください。
・断ると関係性が壊れると思い込んでいることで、私が得られているメリットは何だろう?
・断ると嫌われたり嫌がらせされると思い込むことで、私が得られているメリットは何だろう?
・断ることは期待を裏切ることだと思い込むことで、私が得られているメリットは何だろう?
・断ることは悪いことだと思い込むことで、私が得られているメリットは何だろう?
・期待に応えないと孤独になると思い込むことで、私が得られているメリットは何だろう?
という感じです。
「本当のメリットって何?」と自分に繰り返して質問していくと、
ポロっと「あっ!!これだったの!?」という、
あなたにしかわからない何かが出てくるでしょう。
例えば、
「自分の存在価値を高めることができる」
「人から頼りにされ孤独を感じなくて済む」
「周りに貢献できているという実感を持てる」
「忙しくすることで自分には価値があると思える」
こんなことが心の深い部分から出てくるかも知れません。
こうした無意識にある肯定的な意図に気づけたら、
「断れない自分以外の方法」で肯定的な意図を満たせる行動を見つけます。
妥協することなく「これなら満足できるぞ!」という
新しい行動を見つけることができたら、
ネガティブなビリーフもいつの間にか消えているでしょう。